サイン馬券 2020 エリザベス女王杯:社台女子の運動会

ストレートなサイン通りの決着

牝馬G1らしく分かり易いストレートのサインが出ました。1着はアルゼンチン共和国杯と同じゼッケンをつけたルメール騎乗のお約束のラッキーライラック。2着はエリザベス女王杯CMに登場した馬と同じ13番をつけ、同じ頭文字の「サ」のサトノガーネットと並んでいたサラキア。3着には昨年のエリザベス女王杯と同じゼッケン11(=良い)をつけ、「良い尻」=モンローウォークのウィンマリリンに連れ添われたラブズオンリーユーが入りました。

強いサインが出ていると当予備エントリーが注目した馬は全て6着位内に入っています--2枠のソフトフルート(6着)、4枠のセンテリュオ(5着)、6枠のラヴズオンリーユー(3着)とウィンマリリン(4着)。

f:id:wakujun:20201118134804p:plain

予想屋としてのJRA陰謀論

この結果から分かったのは、JRAは必ずしも1着・2着・3着に入る馬を完全に知っているわけでもなく、ましてや「この馬に勝たせろ」という準八百長サインを出す可能性はほとんど無いということです。JRAにはそんなことをするインセンティブはありません。JRAは豊かな情報源を駆使して上

位6頭ぐらいに絞り込んで予想を立て、ケントク買いの初心者や一部のマニア的サイン馬券ファンのためにサインを発していると見るべきです。つまりJRAのサインはJRAの馬券予想だということです。この見方が当ブログが凡百の陰謀論的サイン馬券論者と袂を分かつところです。

 多分JRAの予想はこんな感じだったのでしょう。

 ◎ ラッキーライラック

 ○ ラヴズオンリーユー

 ▲ サラキア

 △ センテリュオ

 △ ソフトフルート

 △ ウィンマリリン(ウィンマ

リリンはサイン馬としても使われていました)。

レースに影響力を持つのは生産者と馬主

何が言いたいかというと。レース結果についてJRAはさほどのコミットメントを持ってなく、基本、どの馬が来ても良いのです。競走馬は家畜であり経済動物です。レース結果に強い影響力を持つのは生産者と大馬主です。下の表はエリ女出走馬の生産者と馬主を一覧にしたものですが、まるで社台系の運動会です。このレースでどの馬が勝負するかは生産者と馬主の都合によると言ったところでしょう。しかし、一般の人達には彼らの内部情報は分かりません。しかしおおよその見当はつくでしょう。

f:id:wakujun:20201118134957p:plain

横山ノリさんのご愛嬌騎乗 

ところで、騎手はどうなのでしょう?公然とした力は無いと思います。でも、ある程度のクラスの騎手にはレースを作る暗黙の権利が与えられているでしょう。例えば、横山典弘騎手。彼の乗ったノームコアは馬名末尾「ア」が並んだ3枠に入っていて気持ちが悪かったのですが、この馬、調子が良ければマイルチャンピオンシップに行ったでしょう。マイルCSの相手がいくら強面でも、調子の良いノームコアなら勝負になります。行かなかったというのは調子が悪かったということです。勝算薄いのなら、あの横山武史=ウィンマリリンを利するだけのためのしょうもない大逃げもご愛敬ということだと思います。ノームコアの馬主の池谷さんは鷹揚な人なのでしょう。

------

追記:マイルチャンピオンシップのCMを見て下さい。エリ女CMで土屋太鳳が連呼していた「良い尻」は「nice hip」に言い換えられています。これをサインだと言っている人がいますが、「良い尻」が下品だという苦情多数で、コレクトネスに配慮して急遽英語に変えただけだと思っています。微妙に面白いのは「尻」という日本語を、「良い尻」というニュアンスで訳すなら"hip"より"ass"や"butt"の方がピンときます。hipは腰のくびれからお尻の横側ぐらいの部位を示すからです。"hip"と言い換えてスルリと逃れたつもりでしょうが、頭隠して尻隠さずですね。ただ、JRAのことなのでこれにこじつけてくる可能性はあります。サリ雄(オス)とか。